篠原 尚しのはら ひさし
兵庫医科大学病院 副病院長
消化器外科学講座上部消化管外科学 主任教授
医学部35期
略 歴
| 1989年 | 徳島大学医学部医学科 卒業(35期) |
| 京都大学医学部付属病院 研修医 | |
| 1990年 | 兵庫県立尼崎病院 研修医 |
| 1997年 | 京都大学大学院医学研究科 修了、日本学術振興会 特別研究員 |
| テキサス大学 MD Anderson Cancer Center Postdoctoral Fellow | |
| 1999年 | 大阪医科大学一般・消化器外科 助手 |
| 2003年 | 兵庫県立尼崎病院 外科医長 |
| 2011年 | 虎の門病院 消化器外科医長 |
| 2015年 | 京都大学医学研究科 消化管外科学 准教授 |
| 2016年 | 兵庫医科大学医学部 上部消化管外科 主任教授 現在に至る |
篠原 尚先生は愛媛県川之江市(現・四国中央市)のご出身。1989年に本学医学部を卒業し、京都大学で消化器外科の道に進まれました。幼少期より、目に見えるものを立体的に描くのが得意で、卒後5年目の1994年には、研修医時代の手術記録をまとめた『イラストレイテッド外科手術〜膜の解剖からみた術式のポイント』(医学書院)を出版しました。医学書は権威が執筆し、1000部出れば成功作とされていた当時の常識を覆し、若手外科医を中心に8000部以上を売り上げるベストセラーとなりました。
その後、大学院進学や米国留学を経て、2011年には当時急速に広まりつつあった内視鏡手術に対応した改訂第3版を刊行、英語、中国語、韓国語にも翻訳されました。同年、東京・虎の門病院に異動、京都大学准教授を経て、2016年から兵庫医科大学教授として活躍されています。発生学や解剖学に基づいた消化器癌手術の新しいコンセプトを提唱し、2022年には日本内視鏡外科学会大上賞を受賞。翌年の受賞記念講演では、改訂から10年以上経過した同書が最新の知見と合致しなくなったことを理由に絶版を宣言。累計42,000部を超えた名著の突然の販売中止は大きな反響を呼びました。
先生は、精巧に創られた人体に対し可能な限り精緻な操作で応えることこそ外科医の矜持であると信じ、ロボットやAIの時代に通用する、より正確な「手術の設計図」を刷新し続けています。今後もそのたゆまぬ探究心と創造力で、外科医療の未来を切り拓いていかれることでしょう。
